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小島社長が聞く


文系出身の施工管理への質問

文系出身の施工管理職を集めた今回の座談会。その発起人は、なんと小島社長本人でした。小島社長が文系出身者に聞きたい質問を集め、ディスカッションを行いました。

  • 井畑 優斗YUTO IBATA

    東京本店 技術4部 3課
    2021年入社
    経済学部 卒

  • 鳥居 冴理SAERI TORII

    名古屋支店 技術2部 技術1課
    主任
    2018年入社
    法学部 卒

  • 永吉 洸己KOUKI NAGAYOSHI

    名古屋支店 技術2部 技術1課
    2020年入社
    経済学部 卒

  • 山本 直樹NAOKI YAMAMOTO

    関信越支店 茨城営業所 技術課
    2021年入社
    政経学部 卒

文系出身の施工管理職と、小島社長との座談会を始めたいと思います。
まずは発起人である小島社長から自己紹介をお願いします。

実は私も、出身の学科は機械系や建築系ではないんですよ。環境整備工学科卒で、卒業論文のテーマは水の殺菌効果についてでした。「空調屋」ではなくて「水屋」だったわけです。ぜひ今日はよろしくお願いします。

さて今回、小島社長からみなさんに質問があるそうです。まずは最初の質問から。

CONTENTS

Q施工管理の面白さや、
やりがいをどう感じていますか?

施工管理という仕事の魅力について。最初に永吉さん、いかがでしょうか。

私は自分で考えたアイディアが形になって、建物ができて、機能していく瞬間にやりがいを感じます。複雑な建築図でも建築担当者に質問して、空調設備が空間内に収まって、建物の中が涼しくなった瞬間に、「苦労したけどよかったな」と思います。

それだけ苦労すると、普段から建物の天井が気になるようになるでしょう?それって私たちの職業病のひとつかもしれないね。永吉さんが担当しているのは、すごく特殊な仕様が多い建物だけど、図面を見てもわからない部分は想像してやったの?

そうですね、平面図や立面図で理解できないところは手書きで図面を書いて、作業員の方と何度も相談したりしました。特に大型の重量物の搬入が大変でしたね。

私も前に似たような建物を担当したことがあるけれど、永吉さんの方が難易度は高いかもね。良い経験をしているなと思います。

鳥居さんはいかがでしょうか。

私は現場ごとに経験したことのない仕事が多くて。前の現場では、衛生設備を担当していました。

衛生設備ですか。私でもやったことがないな。

空調設備でも、衛生設備でも、違う現場で働いていると、知らないことばかりなこともありました。とにかくまずは調べて、周囲に質問して、わかるようになってからお客さまや作業員さんに説明するようにしていました。大変なこともありますが、そのぶん、無事に建物が竣工すると大きな達成感を感じます。

高砂の100年の歴史で、同じ建物はひとつとしてなかったからね。「一品物」をやるのは良い経験になるよね。

そこが面白いと思います。建物によって施工方法や進め方がガラリと変わりますから。

ぜひみなさんには、「高砂標準」のやり方にこだわるんじゃなくて、どうしてこうなっているんだろうと考えてもらいたいです。

次に井畑さんお願いします。

施工管理という仕事にはプラモデルのような自分で構想して、形にしていく面白さがあると思います。それともうひとつ、たくさんの作業員の方と接するところです。この仕事では、人間味あふれる作業員の方たちに、やる気を起こして動いてもらわないといけません。「人を動かす」というところに、面白さとやりがいを感じています。

作業員の方たちに対して、やる気を起こしてもらうために工夫したことはある?

作業員の方に大変な作業をお願いした時、一度怒られたことがあったんです。「誠心誠意やってくれないと、やる気にならないから」って言われて。もちろん、そんなつもりはなかったのですが、心の中で思っているだけじゃ伝わらないんだと思って。自分も現場で一緒に働く一員としての姿勢を見せるようになってから、前より人間関係が上手くいくようになりました。

それは良いね。その人たちに合った接し方をすることが大事だよね。たとえば、お子さんがいる人がいたら、「何時までに作業を終わらせて早く家に帰りましょう!」みたいに。作業員の方との接し方は、時代が変わっても、変わっていないなと感じます。

最後に山本さんはいかがでしょうか。

自分で準備をして、「ここに据え付けてください」と作業員さんにお願いして。難しいところも、どうにか上手く行かないかなと探す作業は、パズルを解くときような感覚があります。あと、普通だったら知ることのない建物の裏側がどうなっているのかを知っているのは、この仕事ならではの特権のように感じますね。

わかるなあ。自分が担当した現場の写真って、持ってる?

はい、持ってます。

設備工事した建物は密閉すると裏側は見えなくなるから、施工中の写真を撮っておくと良いよね。写真を見ると、当時の苦労や作業員の方と解決したエピソードとか、いろいろ思い出すので。もちろん仕事は成功ばかりじゃないけれど、大変だったり、失敗した経験こそ記憶に残るよね。

そうですね。ダクトを吊り込む時、寸法取りを間違えていて、ダクトがパネルにぶつかってしまうという失敗をしたことがあります。作業員の方からも指摘されましたが、次に生かせて良い経験になりました。

そう!良い意味でもっと失敗をたくさんしてほしいなと思っているんです。私も新入社員の頃、ミスをして作業員さんたちに迷惑をかけてしまったことがあって。失敗を次に生かせるのは良いことだね。

小島社長、みなさんの話を聞いてどうですか?

嬉しいなあと思ったのが、みんな、最前線で働いてくれている作業員の方々に対するリスペクトを持っていること。非常に嬉しいし、なんだかホッとしました。

それでは、次の質問です。

対談風景

Q文系出身だから、
という理由で気後れすることはありますか?

たしかに施工管理には理系出身の社員イメージもあったのではないかと思います。
永吉さん、どうでしたか?

内定をもらってから入社するまでは、本当に大丈夫なのかとかなり不安でした。

たしかに入社前は不安になるよね。もともと、どんな仕事をイメージしていた?

事務所の中で延々と設計図と向き合って計算をしているようなイメージでした。先輩社員も建築や数学の素養があると思っているのではないかと思っていました。

でも、入社してみるとそんなことはなかったでしょう?

そうですね。入社してみたら、計算方法は確立されていて、初めての人でもちゃんと対応できるように仕組みができていました。自分の出身学部学科を問わず、初めて経験する仕事ばかりだったので、文系出身だからといって気後れする必要はなかったなと思いました。

そうすると、計算は自然とできるようになったのかな?

自然にといいますか、支店の中でも研修期間があったので、そこで基礎からしっかりと教わることができました。

鳥居さんはいかがでしたか。

私の場合、2年間の現場研修の経験が大きかったですね。ほかの同期たちと平等なスタートラインに立てたのが良かったです。座学で学ぶことも大事ですが、現場での経験を通じて学べたことが大きかったです。

鳥居さんは、最初は事務系として入社したけど、技術系に転向しようと思ったんだね。どこかで気持ちが変わった瞬間があったの?

ありました。初めての現場で出会ったのが、本当に良い人ばかりで、面白いって心から思えたのがきっかけでした。あと、高砂熱学に入社したからには、技術職にチャレンジしてみたいなと思ったことも理由のひとつです。

スタートは大事だね。良い現場だったから、技術系に挑戦してみたいと思えたんだね。

井畑さんはいかがでしょうか?

私はもともと施工管理の仕事がしたいと思って入社しました。ですが、学生時代には数学はほとんどやってこなくて、こんなにも数字を扱うとは思っていませんでした。

たしかに数字を扱う機会は多いけど、ほかに困ったことはあった?

そうですね。逆にいうと、数字を扱うことに最初の頃に戸惑ったくらいです。ただ、単位の変換は、いまだにパッと出てこないこともあります。

昔は単位も違ったし、外国に行くと単位が違うこともあるからね。

山本さんはいかがでしょうか。

学会設備士の資格を受ける時、文系出身だと受けられない資格があって、そこで気後れを感じたことはありました。ですが、文系でも受けられる資格を見つけられたので、今となっては気後れはありません。

受験資格はたしかにそういうこともあるね。

むしろ今は、文系であることを強みに感じているんです。初めて会う人に、「文系出身なんです」と言うと、たいてい驚かれたり、なんで高砂に入社したの?と話題のきっかけになることも多くて。「文系の山本」だと覚えてもらいやすいです。

理系出身だろうという思い込みがあるからこそ、かえって話題になることもあるんだね。

はい。現場でいち早く覚えてもらったり、仲良くしてもらうことも多いです。

逆に小島社長は、建築系の出身でないことに気後れしたことはありますか?

入社した時にはそんなに考えなかったけど、新入社員研修の時、同期の中で成績が悪かった時には、少し気後れしたかな(笑)。もっと勉強しようと思ったきっかけになりました。

対談風景

Q仕事を通じて
成長を実感できたことはありますか?

ここは小島社長からお話をお願いできますか。

私が新入社員の時には、現場の作業員の方たちにいろいろと教えてもらいました。1年半くらい経って現場での作業が終わった時には、みんなで「お疲れ様会」を開いてくれたことがありました。中でも印象に残っているのが、私が横浜支店長になった時、その当時の作業員の方たちとまた会食できたことですね。成長という意味で振り返ると、作業員の方に育ててもらってこそ、今があるなと思います。

永吉さんはいかがでしょうか?

私は今担当している木造の物件での経験が自分の身になっていると感じています。特殊な仕様が多くて、今までの現場で培った知識が通用しないことばかりなので、現場の大工さんや左官屋さんに聞きながら進めています。コミュニケーションや、早急に対応することの重要性を痛感しています。

でも、ただ聞くばかりじゃないんでしょ?

はい、こちらもある程度は理解しておくことが必要ですので、前提となる知識を学んだ上で質問しています。「火打ち梁」や「間柱」など、木造の建物の知識を少しでも持っていることが伝わると、答えてもらいやすいです。

どんなことにもいえるけど、自分を「主語」にして話すんじゃなくて、「主語」が相手にないと話を聞いてもらえないよね。

鳥居さんはいかがでしたか。

以前、社長表彰をいただいた案件で、短工期の現場がありました。工期が短いのでレスポンスの早さが求められましたし、毎日というか1時間にひとつは新しい課題が出てくるような現場でした。施工の進め方に困った時でも、最短で解決する能力はその時に養われたと思います。

物事に自分から気づく感性が生まれたんだろうね。

その通りです。作業員の方との会話でも“次の作業は時間がかかりそう”、と予め予測・準備ができるようにもなりました。

その結果、とても良いものができたと聞いていますよ。

次に井畑さんは成長した実感について、いかがでしょう。

私も大変な現場を若手ながらやり遂げた経験が成長につながりました。本当に難題が山積みの現場でしたが、無理だと思っていたことも、みんなで力を合わせれば解決できるのだと気づきました。

明日のことも見えないような現場だったでしょう。当時、現場に来るのが嫌になったりしなかった?

今振り返れば良い経験ですが、その時はたしかに大変でしたね。ただ、若いメンバーが多くて、職場の雰囲気としては楽しく過ごすことができました。

それは良かった。私としては、社員の皆さんが幸せを感じられる現場になるようにと心がけているんです。

山本さんはいかがでしょうか。

私は以前の現場で、研究所を担当した時のことが印象に残っています。設備の搬入から据付までを任せてもらって、所長に相談しながら最後までやり切ることができました。ベストな施工に向けて計画する力が身についたと思いますし、人の力を借りずに自分でできるようになろうという意識も生まれました。

研究所だと、お客さまの品質チェックもより厳しかっただろうね。

はい。他の現場ではお客さまからの指示で作業が止まることもあったのですが、私たちの設備の搬入に関しては、一度も止められることなく対応ができました。

研究所はお客さまもプロだから、求められるレベルが高いと思います。それでもプロセスを含めて認めてもらえたというのは嬉しいよね。

対談風景

Q成長に役立っている
風土や制度はありますか?

新入社員は全員そうかもしれませんが、「何がわからないかもわからない」という状態で高砂熱学に入社してきて、どのような風土や制度がみなさんの助けになりましたか?

制度的なところだと、支店によって違いはありますが、基礎的なところから研修を通じて基礎から学べるので、成長には役立ったと思います。

たしかに研修は充実していると思います。あと、若手も責任のあるポジションに就かせてくれますよね。責任ある仕事を任せられると、自分の身も引き締まります。

未経験でも積極的に任せてくれる風土がありがたかったです。現場の所長からも、「これはやっておくといいよ」といった助言もいただけました。

やっぱり人が良いなと感じます。忙しい中でも、楽しさや思いやりがあって、現場での仕事を乗り切れます。そこが成長できる風土かなと思います。

小島社長はどうですか?

約40年前、私が入社した時からエルダー制度がありました。若手社員の育成のために専属の先輩社員がつくという制度です。人材を育てる意識は、当時から強いと思います。その後、時代によって変遷はありましたが、今はとても充実した育成環境が揃っています。

対談風景

Qこれから
どう成長していきたいですか?

今後の目標について。みなさん、いかがでしょうか。

お客さまや作業員さんの声をしっかりと聞けるような現場所長になることを目標にしています。私たちの仕事は、作業員さんや協力会社の方々がいてくれてこそです。お客さまの細かい声を現場に反映しながら、作業員さんにとって働きやすい環境を整えることが第一だと思っています。

今後、現場所長を長くやっていくと、作業員さんや協力会社の人たちにも顔馴染みになって、もっとチームワークが良くなっていくと思います。永吉さんのために働きたいと思ってもらえるようになると、すべてのプロセスが上手く行くようになるし、みんなのエンゲージメントも上がりますね。

私は今後ライフスタイルが変化しても、技術職として働き続けたいと考えています。高砂熱学の中で働く女性のモデルケースになれたら嬉しいです。

会社としても、仕事と家庭の両立を当たり前に実現できるように人事制度の整備を進めています。

私も永吉さんと似ていて、作業員の方ファーストで、真心を持って仕事をしていきたいです。この業界も人手不足が進んでいますが、たとえばAIを活用したりして、作業員の方の苦労を減らしていきたいです。

みんながハッピーになるような仕組みや制度は、ぜひ作ってほしいね。新しいアイディアは受け入れるので、生産性が上がるような提案はどんどんお願いします。

「次も山本くんと働きたい」と言ってもらえるような現場所長になりたいです。そうして信頼関係を作ることができれば、私たちの次の世代になっても、「あの人がいた高砂熱学なら任せられる」と思ってもらえるのかなと。

これは驚いた。40年前にも同じ話を聞いたよ。私が新入社員の頃、当時の課長から、「高砂熱学だから、ではなく、小島さんだからお願いしたい」と言われるようになりなさいと言われて。嬉しいね。ぜひチャレンジしてください。

ありがとうございます。次が最後の質問です。

文系出身の施工管理が増えていくため、
文系学生へのメッセージをお願いします。

最後は質問というよりは、文系学生の方へのメッセージをお願いします!

私は高砂熱学に入社して、文系・理系の垣根がないことを身もって知りました。「理系の会社」と思って敬遠しないでほしいです。高砂熱学の魅力は、大きな建物を作るというひとつの目標に向かって、チームでコミュニケーションを取りながら取り組めることだと思っています。

文系出身だと、なかなか建設業界自体に馴染みがないと思います。ですが、私たちのように挑戦できますし、ランドマークのような大きな建物に携われるのは魅力的なポイントです。文系でも理系でも、入社したらスタートラインは一緒です。必要な知識は入社後に学べますよ。

その通りで、文系にはできないと決めつけないでください。作業員の方や協力会社の人たちと関わるコミュニケーションがとても大切な仕事なので、もしかすると文系出身の方が向いている面もあるかもしれません。

私も言いたいことは同じです。でも、気後れする必要はありません。少しでも興味を持ってくれたら、ぜひ説明会やインターンシップなどに参加してください!

ありがとうございます。最後に小島社長、みなさんの話を聞いていかがですか?

文系も理系も関係ない、というのは私が以前から思っていたことなんです。今回、そのことが証明できたようで嬉しかったですね。
私の考えでは、社員が幸せに働くことが、協力会社の幸せやお客さまの幸せにつながり、地域社会の幸せにつながり、そして「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」という高砂熱学のパーパスの実現にもつながっています。
文系も理系も、いろいろな人たちが幸せに働ける環境をこれからも作っていきたいと思えました。みなさん、今日はありがとうございます。

対談風景

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