米澤 仁 1998年入社。
大学院修士課程にて環境工学を専攻。就職活動では総合建設業とも迷ったが、実際に設備を創り出すリアリティに魅力を感じて高砂熱学工業へ。仲間と創出した技術でお客様の求める空間や設備運用が実現することが仕事の大きな喜びだと語る。研究開発としては今後、人工知能(AI)を活用したビルエネルギー管理システムの構築やナレッジマネジメントの領域にも踏み込む予定。

メーカーの先端技術、社会の課題に、空調技術で応えていく。

入社して6年間は施工管理技術者として、様々なお客様の設備を作ってきました。地方拠点への配属だったため、オフィスビルから研究所まであらゆる設備について学ぶことができましたね。印象的だったのは、あるメーカーの新規事業のための製造設備(プロトタイプ)の立ち上げです。新たな技術に挑戦するため、希望のスペックを実現する設備づくりに奔走しました。結果的に事業化は見送られたものの、私たちの仕事が、企業が望む最先端技術をプロとして実現することに大きく貢献しているのだと実感できたのはよい経験になりました。その後、技術研究所に異動し研究開発の道へ。当社の研究開発は、お客様のニーズに対し技術開発を行うスタイルで、一流企業のお客様の空調システムの構築や日本のモノづくり・情報通信技術(ICT)関連の最先端と向き合う面が大きい。「企業の夢」や「社会の課題」に、空調技術の進化で応えていく、そこに大きなやりがいを感じています。

ビルの運転状況を瞬時に把握し省エネルギー化を促すシステム。

そんな私が、この数年関わっているのが新たなビルエネルギー管理システム”BEMS”の開発です。これは設備管理を行うお客様のパソコン上のブラウザで、空調設備の運転状況やフロア毎の温度や湿度などがリアルタイムで把握でき、同時に省エネルギーまでを図ることができるもの。たとえば、外気温などとのバランスで“そこまでの冷暖房が必要ない”と判断された場合、より消費電力の少ない機器を稼働させる、などの、状況に合わせたきめ細かな運転を行っていくのです。これまでの空調設備管理は、実は、このリアルタイムでの最適化に限界がありました。機器の稼働状況、そして、フロア毎の温度湿度などのデータを人の手を使ったエクセル表で集計し、その整理から対策の実施までに1〜2か月を要していました。それが、この”BEMS”によって、その日のデータが一目でわかり、より省エネルギーとなる運転が可能になったり、いち早く空調機器の異常や劣化がわかるなどのメリットが生まれます。また、長期的にはこうした設備運用の傾向やノウハウを蓄積して、人工知能(AI)などを活用した運用の自動化などの広がりも視野に入れています。

私たちの技術で、いつかビルの価値さえ変えていける。

“BEMS”の進化形の姿としては、よりパーソナルなここちよさを追求する仕組みも考えています。ウェアラブルコンピュータを通して、個人ごとに「暑い、寒い」が申告でき、それに合わせてファンが動く。あるいは、あちこちにセンサーがあり、より緻密に温度変化を把握できるようにする。「風を感じたい時間帯」に自然と爽やかな風が吹いてくる、などのオフィスワーカーの感性に踏み込んだ環境づくりが実現するかもしれません。その場にいる全員が満足できる、“ここちよい空間”がつくれれば、私たちの仕事はファシリティマネジメントの領域にまでまたがり、空調によって建物の価値まで上げられる時代になってくるかもしれません。「このビルは賃料が高いけど居ごこちがいい」「元気になれる」とか。空調のコントロールで、もっと人が活き活きと働ける空間も提案できるかもしれない。私たちの仕事には、空調という枠組みだけでは語れない広がりがあるのです。

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