ニュースリリース News Release
研究開発拠点「高砂熱学イノベーションセンター」2023年度省エネ大賞 省エネ事例部門 経済産業大臣賞(業務分野)受賞 自然エネルギーを最大限活用し、「省エネ」と「働きやすさ」を実現している点等を評価
プレスリリース
高砂熱学工業株式会社
株式会社三菱地所設計
株式会社竹中工務店
株式会社関電工
株式会社ヤマト
早稲田大学
上記6団体は、東京大学とともに、高砂熱学工業の研究開発拠点である「高砂熱学イノベーションセンター」(茨城県つくばみらい市/以下「イノベーションセンター」)での取組みについて、一般社団法人省エネルギーセンター主催の「2023年度(令和5年度)省エネ大賞※1」にて「省エネ事例部門 経済産業大臣賞(業務分野)」を受賞し、その表彰式が1月31日にTOC有明EASTホール(東京都江東区)にて執り行われましたので、お知らせいたします。
<表彰業績>
■部 門: 2023年度 省エネ大賞 省エネ事例部門 経済産業大臣賞(業務分野)
■業績名 : ZEBとウエルネスを両立したサスティナブル研究施設
■受賞者 : 高砂熱学工業㈱、㈱三菱地所設計、㈱竹中工務店、㈱関電工、㈱ヤマト、早稲田大学、東京大学 計7団体
左:イノベーションセンター全景
右:表彰式の様子
当イノベーションセンターは、2023年に創立100周年を迎えた高砂熱学工業が、既存の技術研究所と本社機能の開発部門の一部を集約した新たな研究開発拠点として建設した施設です。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル建築」を設計コンセプトとして2020年1月に竣工、同年3月に運用開始しました。その後も継続的な環境性能検証や省エネ活動などに取組み、ZEBおよびカーボンニュートラルを達成しました。
本賞の受賞において評価された点は以下の通りです。
<評価された点>
高砂熱学工業は、床面積12,000m2のイノベーションセンターの新設に際し、設計、建設会社や大学などと連携し、ZEBとウエルネスを両立したサスティナブルな研究施設を目指し、大幅な省エネとZEB化を達成した。具体的には、自然エネルギーや蓄電池の活用や、EMSによる電力需給適正化などであり、次のような取組みを行った。
- ZEBとウエルネスの両立を実現したパッシブ建築
- 地下水熱とバイオマスCHP排熱を利用した省エネ熱源システム
- 再生可能エネルギーの主電源化と電力の最適化
- ウエルネスに配慮した環境デザイン
これらより、本施設の2022年度におけるエネルギー消費量の実績値は119kL(原油換算)となり、旧研究所の実績値422kL(原油換算)に対し72%削減としZEB化を達成した。
※1:省エネ大賞
日本の産業、業務、運輸各部門における優れた省エネ取組みや、先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する制度です。
<資料:『高砂熱学イノベーションセンター』について>
■主な受賞歴
2021年 5月 | 第34回茨城建築文化賞 知事(最優秀)賞(主催:茨城県建築士事務所協会) 『高砂熱学イノベーションセンター』 |
2022年 6月 | 第33回電気設備学会賞 技術部門 優秀施設賞(主催:電気設備学会) 『高砂熱学イノベーションセンターの『ZEB』を目指した電気設備』 |
2022年 6月 | 令和4年度デマンドサイドマネジメント表彰 総合システム部門 一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター振興賞(主催:ヒートポンプ・蓄熱センター) 『~環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル研究施設~高砂熱学イノベーションセンター』 |
2023年 5月 | 第61回学会賞技術賞 建築設備部門(主催:空気調和・衛生工学会) 『高砂熱学イノベーションセンターにおける環境・設備計画と実施』 |
2023年 5月 |
第21回環境・設備デザイン賞 第Ⅱ部門:建築・設備統合デザイン部門 優秀賞 (主催:建築設備綜合協会) |
2023年 6月 | 第11回カーボンニュートラル大賞(主催:建築設備技術者協会) 『高砂熱学イノベーションセンター 環境負荷低減と知的生産性向上を両立した研究施設』 |
2023年 8月 | 2024 ASHRAE Technology awards アジア地域最優秀賞(主催:米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)) 『The Takasago Thermal Engineering Innovation Center project』 |
■建築概要
建物名称 | 高砂熱学イノベーションセンター | 所在地 | 茨城県つくばみらい市富士見ヶ丘 2-19 | ||
用途 | 研究施設 | 敷地面積 | 22,746.18 ㎡ | ||
建築面積 | 7,129.74 ㎡ | 延床面積 | 11,763.97 ㎡ | ||
階数 | 地上2階、塔屋1階 最高高さ:15.455m | 構造形式 | 地上S造、一部RC造 | ||
取得認証 |
CASBEE ウェルネスオフィス(2020年版):Sランク BELS:ファイブスター(5つ星)、設計一次エネルギー消費量91%削減、Nearly ZEB LEED V4 BD+C(NC):GOLD |
||||
建築主・計画・開発・検証・運用 | 高砂熱学工業株式会社 | ||||
設計(※1)・監理・検証・評価 | 株式会社三菱地所設計 | ||||
設計(※2)・施工 | 株式会社竹中工務店 | ||||
施工 | 株式会社関電工、株式会社ヤマト、高砂熱学工業株式会社 関信越支店 | ||||
検証・評価 | 田辺 新一(早稲田大学教授)、赤司 泰義(東京大学教授)、 鵜飼 真成(早稲田大学講師)、宮田 翔平(東京大学特任講師) |
※1:基本設計、実施設計(空調・衛生・電気) ※2:実施設計(建築・構造)
左:施設全景。左にオフィス棟、右に研究室が入るラボ棟。
右:オフィス棟中央の吹き抜け。