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取り組み内容 宇宙への挑戦 Challenge to Space

地球環境の温暖化、人口増加、エネルギーの偏重などの課題から、これまで人間の活動領域として宇宙が注目されてきました。近年、月に水資源がある可能性が示されています。水は生活用水に利用できるだけでなく、電気分解により水素と酸素に分解すれば、水素はロケットの燃料として、酸素は人の呼吸用及び燃料の支燃剤として利用できます。当社は、「月面での水資源採取」「水資源から水素・酸素の生成」「宇宙住環境の創造」に挑戦し、月面エコシステムの構築を目指しています。

取組内容

月面での水素・酸素の生成

当社は、月面での水素と酸素の生成に挑戦しています。地上向け水電解技術を活用し、月面への輸送費削減のための小型化とともに、地上から月までの輸送時や、月面環境下における耐震性、耐熱性/耐寒性を担保した月面用水電解装置を開発中です(2023年9月時点)。

月面環境における水素システム イメージ

月面民間探査プログラム
「HAKUTO-R」への参画

2019年、当社は宇宙スタートアップ企業ispace社とコーポレートパートナー契約を締結し、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」に参画しました。2024年に予定されているMission2でispace社が提供する月着陸船(ランダー)に当社が開発した月面用水電解装置を搭載し、月面環境下で世界初となる水素・酸素生成実証実験に挑戦します。

関連リンク

月面での水資源採取

当社は、創立以来培ってきた熱利用技術を活用し、地上同様に重機で水資源を採掘するのではなく、レゴリス(月面の砂)をその場で加熱して水資源を採取する「サーマルマイニング」と呼ばれる技術の開発に挑戦しています。

自走型サーマルマイニングシステム イメージ
レゴリスからの水採取 イメージ

宇宙住環境の創造

今後、宇宙での人間の活動が活発化すれば、宇宙での滞在期間長期化、移動長距離化、さらには未熟練者の滞在などが増加し、宇宙空間における快適な室内環境を整える必要があります。
当社は、東京理科大学が主催する「地上・宇宙デュアル開発型近未来都市機能研究拠点」に参画し、宇宙住環境の創造に取り組んでいます。2022年、国際宇宙ステーション(ISS)のクルー個室における気流と二酸化炭素濃度のCFD解析を実施し、循環型居住空間における快適性を考慮した新しい環境基準を提言しました。今後、月面コロニーをはじめとする低重力下における空調システムの設計要件を検討し、水電解装置で生成した水素や酸素をはじめとする限られた資源による快適な住環境の提供を目指します。
宇宙での居住を目指した技術開発は、地上における社会インフラの限られる集落等でのオフグリッド型居住システムへ応用できると考えています。

ISSのクルー個室における気流とCO2濃度の
CFDシミュレーション例

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