アルミ冷媒配管システム

  • 8 働きがいも経済成長も
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を

開発の背景

建設現場における冷媒配管工事でこれまで主流であった銅配管と比べ、質量が3分の1と軽量かつ廉価で、リサイクルが容易なアルミ冷媒配管の採用について研究を重ねてきました。

アルミメーカとアルミ配管の仕様を定めるとともに、アルミ冷媒配管用の機械式継手を東尾メック株式会社と共同開発しました。また、アルミ冷媒配管用の分岐管継手を、株式会社ベンカンと共同開発しました。そして、これまで建築現場で難しいとされていたアルミ配管のろう付を、アルミ用ろう材の選定とろう付施工要領の確立および、ろう付作業を支援するアプリケーション※1により可能としました。

  1. ※1アルミ冷媒配管用ろう付工法の手順をスマートフォンのアプリケーションとした音声ガイダンスシステム

冷媒配管の材質を銅からアルミに変え、CO2排出量を28%削減

当社は、ビル用マルチ空調システム※2において、アルミ冷媒配管システム(アルミ冷媒配管(写真-1)、アルミ冷媒配管用機械式継手(写真-2)、アルミ冷媒配管用分岐管ユニット(写真-3)、アルミ冷媒配管用ろう付工法(写真-4))の一層の実用化を図ることで、施工現場での省力化とCO2排出量の削減を推進してまいります。

  1. ※2冷媒配管により、1台の室外機と複数の室内機(異容量・異電源)を繋ぎ、個別運転できる空調システム
写真-1 アルミ冷媒配管
写真-2 アルミ冷媒配管用機械式継手の施工
写真-3 アルミ冷媒配管用分岐管ユニット
写真-4 アルミ冷媒配管用ろう付工法

全国8箇所でフィールド検証を実施

気候や空調機の運転パターンが異なる全国8か所(秋田,山形,埼玉,神奈川,兵庫,鳥取,長崎,沖縄)の地区事務所や仮設事務所の空調設備にアルミ配管を導入し、フィールド検証を積み重ねてきました。

これらに設置した配管の長さは延べ1,800mを超え、約3年間の検証においても支障をきたすことなく稼働を続けています。

実建物への導入

実績の代表例として、当社グループ会社の日本設備工業株式会社札幌支店での空調用設備更新に合わせ、2017年10月に全ての冷媒管にアルミ配管システムを導入しました。また、株式会社ヤマト殿が施工した「アイテク新社屋新築工事」において2018年6月に協働で空調設備にアルミ冷媒配管システムを導入し、更に当社の大阪支店と協働で、2018年12月にかんき株式会社の本社屋改修工事において、空調設備にアルミ冷媒配管システムを全面的に導入しました。その他 4件に導入しています(2020年2月現在)。

本空調設備の施工実績を通じて、施工上の知見の蓄積や技術の高度化に取り組んでおり、冷媒管等のオールアルミ化を推進することで当社施工現場の省力化とCO2搬出量の削減が期待されます。

写真-5 日本設備工業株式会社 札幌支店
写真-6 株式会社アイテク 新社屋
写真-7 かんき株式会社 本社屋

「第36回優良省エネルギー設備顕彰」にて特別賞を受賞

写真-8 特別賞の記念品

一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会(東京都港区、鳥波益男会長)が主催する「第36回優良省エネルギー設備顕彰」において、当社の「アルミ冷媒配管システムの開発」が同会長特別賞を受賞しました(写真-8)。

本連合会では毎年、省エネルギー意識の普及と向上のために省エネ性に優れた冷凍空調設備を優良省エネルギー設備として顕彰しています。本受賞は、今後の社会的変化によって、従来通り銅管を使用することが困難になることを予測し、材質や工法を変更することで、関連技術の開発・広報をしていることや、業界全体として取り組んでいること、冷凍空調設備施工に対する影響が大きいことなどが評価されました。

アルミ冷媒配管システムの展開

アルミ冷媒配管を使用する際の設計手法
一般社団法人アルミ配管設備工業会(APEA)にて、APEA機器性能検討委員会を立ち上げ、機器メーカ、ゼネコン、サブコン、継手メーカと協議して、アルミ冷媒配管を使用する際の設計手法をまとめました。
実現場の導入も始まり、実績をさらに積むことで、アルミ冷媒配管システムの信頼性を高め、展開を加速致します。